ヨガをしている人に向けて様々な食の考え方を紹介

すべての生きる人にとって食って何だろう?

 

呼吸を意識して、体のすみずみを伸ばしていくヨガ。
すると、様々な部位の血流がよくなり滞りがなくなっていく感覚が実感することができる。

 

それは、何か知らず知らずのうちに背負ってしまっていた重たいものまで降ろすことができたような感じ…。
このクリアになった体で何を食べればいいのか?
何を食べていいのか?

 

そんな感情が湧き出てくる。
ヨガをする人たちにとって、そういう気持ちはいつもあると思う。
掃除をして、整理したキレイな部屋は、忙しい生活の中でもキレイに保ちたいし、ましてや汚したくはない。

 

ヨギやヨギーニにとって、食事が気になるということは、
クリアになった自分の中を感じたら、当たり前のことだろう。

 

私たちは人であり、正常であればあるほど食欲、性欲、睡眠欲という三つの欲がバランスよく存在する生き物。
そして食欲を満たす為に食べ物を食べるという行為はすべての動物にとって欠かせないもの。
当たり前かもしれないが、あえて書くけれど…

 

「生きていくために一番大切なもの」の一つということだ。

 

その職をコントロールするということや自分に取り入れるものを気にしたり、取り入れ方を考えたり、食とどう向き合っていくか悩んだりということはまるでヨガと人の関係のよう。

 

ヨガを追求しているうちに自分が見えてくるように食を見つめているうちに、自分が見えてきたりもする。

 

だったら、食って何なんだろうか?
食はヨガなのか?でも食は食だろう…?

 

ヨガをしている人に向けて様々な食の考え方、あり方、用い方を紹介する。

 

食べるというシンプルなことに対してはシンプルな心で向き合った方がいい。

 

おそらくそうしていると何かしらあなたなりの今必要な食事と食べるものが見つかるだろう。
それでは、これまでとこれからの万物の生命に感謝を込めて「ありがとう」と「いただきます」という言葉から始めよう。

 

 

ヨガと食を通して知る心と体

 

海外いるヨガの師の元でアシュタンガヨガの練習をしている友人と食とヨガについて話していた。

 

「元気?体調はどう?練習はしているの?」

 

いつもの軽い挨拶ではなく、アシュタンガヨガの先生でもある夫との間に生命を授かった彼女の体の変化は大丈夫?
というニュアンスで聞いた。

 

「今は全然大丈夫。アシュタンガの練習も、ほとんどのポーズはできるし、マイソールでも練習には出ているし、まったく問題ないかな。でも最近はとにかく食べるようになったよ!私がこんなに食べるなんて信じられないよね。でもやっぱり子供の分まできちんと栄養が必要だと身体が欲するんだよね!」

 

いつもの調子で会話が進んでいく。
彼女のお腹の子も、彼女自身も元気なことを確認して、話は彼女の食遍歴から始まった。

 

「私の母親がハーフだったこともあって、食卓にお魚が並ぶことってあんまりなかったな。大家族だったから、みんなで大きなプレートのラザニアやパスタをシェアする食べ方。おばあちゃんが作ってくれるひじきやおからといったものは好きだった。パントおかずは好きだけど、ご飯は食べない子。高校生の時から、ハマって食べていたのは蕎麦。17歳の時にはもう、老舗の蕎麦屋さんを食べ歩くみたいなことをしてたんだあ。もともと太る体質でなくて、これまでも食べる量については気にしたことがなかったんだよね。ストレスがたまると食べて太るということはほとんどなかった。体重を増やしたくて、たくさん食べたりしたんだけど、体重は少し増えても、気持ちが悪くなって、すぐに体重は元通りに・・・。その頃までは食事のことや、健康のことって、ほとんど考えなかったかな。甘いものはあまり食べなかったけど、お肉も、お魚も食べていたし、大人になってからは、お酒も飲むし、タバコだって吸っていたよ」

 

10代半ばから働き、少しの生活環境などは違えど、基本的には普通の人と何も変わらない食生活をしていた彼女が、21歳でヨガと出会い、それから、徐々に食生活が変化していくことになる。

 

「ヨガを始めた頃は、週2回ぐらい夜のクラスに通っていたの。その時の私はヨガはまだエクササイズとしてとらえていたなあ。そしてヨガの練習を始めてから1年ぐらいして、夜から朝のクラス(早朝行われているマイソールクラス)に変えることになったの。理由は大きく二つ。当時とてっも仲良しで、お姉ちゃんみたいな存在だったバーシャ先生から誘われたこと。そして単純に割安だったこと(笑)」

 

朝のクラスに通うようになって、生活が少しずつ変わり始めた。
早朝にヨガのポーズをする為には、夜遅く食事したり、夜更かしができなくなる。
ましてや、彼女が練習していたヨガは運動強度の高いアシュタンガ。
胃の中に物があると、動きづらいし、集中しにくい。
早朝の練習を考えると、夜の食事を取る時間を早くすることは必須となる。

 

「そのころから、自分の体の中を観察するようになったの。そして、同時に食事と自分の体の関係を知ろうと、いろいろ試した。初めにお肉をやめようと思ったんだけど、もともとお肉が無くては生きていけないというようなこともなかったから、抵抗なくできた。お肉を止めると身体はどうなるのか?それが知りたかったの。やめたら気持ちがよかった。そして次に、お魚、乳製品、卵、だしなど、それぞれ食べないことで体と心と肌とヨガのポーズの練習はどう変化するかということを試したの。その中で面白かったのは、ミルク。日本にいるとミルクが素晴らしいものというイメージってあると思う。だから私も中学生の頃からたくさん飲むようにしていたの。高校を卒業しても飲んでいたんだけど、そのころから急に肌が荒れ始めて、悩まされていたの。でもミルクを止めた途端に、肌荒れがなくなったんだよ。それで何年も悩んでいたことが解消されたの。誰かには良いものかもしれないけれど、それぞれによって体質は違うから、きちんと自分の体で試して、よかったと思う。そうして、いろいろ試した結果、最後にヴィーガンの食を試すように・・・。まず、二ヵ月間、ヴィーガンの食事に変えて、体はクリアになったよ。その期間に感じたのは食べ物に対しての精神的な執着。それは結構つらいもの。今当時を振り返ると、そういった急激な変化はあまり良くなかったなと思っている。

 

そうやって食を観ることにより、体のことを知り、そして自分のことを知っていくことができるでしょ。さらには形が見えてるエネルギーで、自分でも調整もできるものなの」

 

彼女がほとんどの動物性タンパク質を取らなくなっていく・・・。
それを感じて、彼女がモデルという存在から、ヨガと自分の心と体を追求し、深みへと探求していく真のヨギーニへと変貌を遂げたと、僕の意識を変えたのを覚えている。彼女自身、「食事を変えて、体はクリアになり、練習も深くなったし、肌もいい状態を保てるようになった」と語る。
毎日のように彼女と話すわけではないし、連絡を取るとしても1ヵ月に数回あるかないか。しかしいつも彼女は自分の体と心と精神を通して、何かを確認している。もちろんそれは食事だけではなく、ポーズや、日常生活でのことなど含めて。そんな彼女がここ数年取り入れているのが、ローフードの食事法。

 

「初めてローフードを試した時は知識もなく、食べ方、取り方というのも分からず、ただ生のものを食べていたの。生のものを食べていると、体が冷えやすくなり、とても寒く感じるようになって、一日に何度もお風呂に入ってたよ(笑)。生でも、エネルギーの少ないものを食べていたから当たり前だよね。それが初めてのローフード体験かな」

 

その時はローフードの食事もすぐにやめてしまったが、再度ローフードを見直すきっかけとなった出来事が・・・。

 

それはサンフランシスコのローフードレストランを訪れた彼女がオーダーした、ケールのサラダとの出会い。
ケールとは健康ドリンクの青汁の原料となるほどパワフルな野菜。
そのサラダを食べたら、急に頭痛がしたのだ。

 

使われていた野菜は、とてもいい土壌で育てられたオーガニックのもの。
あまりにエネルギッシュだった野菜にめいの体が驚き、頭痛という反応を起こした。
これは体から毒素を排出しようとする時に起こる頭痛。
それから、食べ物の質を以前よりもっともっと気にするようになった。

 

「それまではエネルギー(命の生きる強さである生命力という意)の少ないものを食べていたのだと思う。でも自分の体に取り入れるものの質を問うようになり、おいしく、きちんとした、いいものを食べるように心がけるようになったの。みんなはおいしいさんま定食に1000円というお金を出すかもしれない。でも私は、さんま定食ではなく、丁寧に作られたエネルギッシュなフルーツを選ぶの。1000円のフルーツってとっても高級じゃない。でもそれこそが私にとってはてもいい食事。

 

私は特別、食事法を決めているわけではないの。すべては自分が試してみてどうか。エネルギーには、愛、太陽、食、空気などがあるけど、食べ物の中に含まれるエネルギーを作り出しているのは、自然の力と人間。あと、例えば母親が愛を持って作ってくれた料理はとてもいいエネルギーが入っていて体も心も満たされるけど、商業的な料理ではお腹はいっぱいになっても、心が満たされる感覚は得られないよね・・・。どんな食べ方をするか、誰と食べるか、どんな気持ちで食べるかがとても重要で、これはすべての命において言える話。これが正しいという一本の線を引き、右と左に分けることは誰もできないと思う。ただ、人はその時に大切なもの、必要なものをいただくことが重要なのではと思うの。北極圏に住むような人は、トナカイの肉を食べて生活する、それは彼らの生活には適していること。インドのような暑い国では、スパイスを食事に取り入れることで寄生虫を駆除し、体の調子を整えてくれるという。そんな風にその地に合った食のスタイルがそこにあるでしょ」

 

彼女と話していて、いつも大きくうなずいたり、そうか!
と会話の中に発見があることもしばしばだ。

 

それは彼女が自分の体、経験を通しての言葉が存在するから。
書物を超え、知識を超え、生きる知恵になっているからだろう。

 

以前、トレーニングクラスに参加し始めた時に、彼女はいつもヨガノートを付けていた。
そこには、自分の中を緻密に、また敏感に観察した内容が書かれていた。

 

「ノートをつけていてわかったことは、ただ純粋に自分の状態を観るということの大切さなの」と彼女は話す。
そして自分の感情や体の反応における因果関係を知ること、観察することが大切だと。
「例えばチョコレートを食べたいという気持ちや食べた時の心と体の反応、そういった原因を追究するの」とも。

 

こういう話を聞いていると、やはり何を通してもヨガを学べることを再確認する。
食事を通しても、私たちは自分の心と体の反応、さらには精神の変化などまで観察でき、自分を知ることができるのだから。

 

現在、ベジタリアンの彼女。
僕はいつも、もっといろいろ食べた方が楽しいし、食べないことでストレスってたまらない?と思うことがある。

 

「硬い考え方はストレスを生むことになるよね。何よりも良くないことって、ストレスがあること。それこそが一番の悪。自分の考え方を決めつけてしまうことで、大きな調和をなくしてしまっては、それがストレスの原因を作ってしまう。主義よりも調和でしょ。とにかく食は、命を頂くことに感謝することが重要だよね。エネルギーの源を体に入れているのだから、「あーありがとう!おいしい!」と感じながら食べなきゃ」

 

常に明確に答えを持って、自分の今感じていること、気付いたこと、知っていることを伝えてくれる彼女。
実際にヨガのクラスに来ている生徒には、食についてどのようなこををアドバイスしているのだろうか?

 

「ヨガをしていても全然ノンベジ(菜食主義でないこと)でもかまわないと思っているよ。でもね、本気でヨガを深めていきたいと思っている人には、ベジタリアンの食生活を意識してみてはとおすすめするけどね。でもこれも個人差で、基本的には自分が好きなものを食べればいいし、旬のもので、自然本来のもの、彩りも豊かにして、おいしく感謝して頂ければいいと伝えているよ。よく生徒さんが「なかなかベジタリアンになれないんです・・・」と話してくるんだけど、そういう時は「何も制限せず、オーガニックのものを足してください」と言うの。不思議なんだけど、エネルギー(生命力)のないものから食べないようになっていくんだよ。そうすると気がついた時には食卓に変わっている」

 

彼女を指す言葉として、ヨガ行者という単語が合うと、感じたことはない。
でもすべてのヨガのためにという献身な姿勢はまさしくそれに当たると思っている。
ただ、そういった生活、特に僕のように食事を楽しみたい!と考えている人から見ると、その食生活を辛そうに感じてしまうことがある。

 

地方などで仕事が終わった後、地元の居酒屋などに全員で食事に出かける。
そこには彼女が食べられるものは少ない。
土地の産物もお肉やお魚が多く、彼女を除くみんなはそういったものを食べ、ビールを飲む。
仕事で疲れている彼女は、付け合せ的な食べ物をいただくことになってしまう。
撮影場所の近くに夜開いていて、ベジタリアンの彼女が満足するような飲食店はほとんどないから、いつもそういった形になる。
この前の長崎の五島列島での仕事後、居酒屋で彼女に聞いてみた。

 

「ヨガの為というのは分かるけど、食を楽しむってできていないんじゃないの?」とちょっと意地悪な質問。

 

「そんなことないよ。たくさんのものを食べないから、その分食べられるものを、とても味わって食べているから、とっても豊かなんだよ。我慢しているわけでもなくて、自分のチョイスで好きなものを食べているから」

 

いつもの笑顔でそう言われ、万年にわかヨギーの僕はまた大きく納得した。
そして今回の話の中ではこんなことも。

 

「食事に対してエネルギーを取るということを大切にしているの。でもエネルギーの中でも太陽な空気といったものの方が重要度が高くて、食事はその次。理由は食事はエネルギーを摂取するけど、消化などで体のエネルギーも同時に消費するから。自分の負担になることはしたくないし、常に体を軽くしておきたいの」

 

いつも、小さなリュック一つで現れる彼女。
その中には、自分が今好きな、または自分にとってエネルギーになる食べ物が入っている。
クコの実、松の実、ベリーなど・・・。
昔はクルミなどあったが、最近は見ない。
そしてリンゴやマンゴーなどのフレッシュなフルーツ。
それを仕事仲間に分けるのがいつもの風景だ。

 

彼女は体を常に軽くして、自由に空を羽ばたけるようにしておく鳥のよう。

 

彼女との話を終え、そのいつもの撮影の姿を思い出し、ヨガの根本的なことを再度確認した。
ヨガは体と心のストレスを取り除き、リラックスし、最後には精神を自由に解き放つものだったことを。
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